1.EditConnectionモードとは?
交差点では、どのレーンからどの方向へ進めるかが決まっています。
例えば:
- 右折専用レーン → 右折しかできない
- 直進・左折レーン → 直進か左折はできるが右折は不可
こうした レーンごとの進行方向ルールをSUMO上で定義するのが、EditConnectionモードです。
SUMOでは通常、netconvert
や netedit
が自動的に接続(Connection)を生成します。しかし、現地と違うルールが設定されることもよくあります。その場合に、このモードを使って手動で修正します。
2.起動と接続の表示
- 上部ツールバーからアイコンをクリックするか、ショートカットキー
c
を押すと EditConnectionモード に切り替わります。

(参考までに、下記のstandardのところをreal worldにすると目に優しい色になりますよ。私はこれが好きです。好みの問題ですが。)

モードを切り替えると、自動的に茶色の交差点内に接続線が表示されます。
- 白色の線 → 優先的な接続(幹線道路など、優先度が高い)
- 灰色の線 → 非優先の接続(脇道など、停止・譲りが必要)
この色分けは、信号が無い交差点での優先順位を可視化したものです。
もし接続が生成されていない場合は、F5キー で接続を再計算してください。
3.接続の編集
- まず、出発レーンをクリック
出発レーンをクリックするとそのレーンが水色(Source lane) となります。
そして、水色からどこのレーンに進むことができるかを選んでいきます。 - 次に、候補レーンが色付きで表示されるのでクリックして選択します。
- 深緑(Possible Target) … 未接続のレーン → クリックで追加
- 黄緑(Target lane) … 走行可能レーン → クリックで選択解除
- ピンク(Target pass) … 停止せずに通過できる優先レーン(Shift+クリック)で選択することができる。
- 黄色(Conflict) … 他のレーンの進行に干渉するため選択できないレーン。(Ctrl+クリック)で強制的に選択することができる。

・これを繰り返します。
下記のように、水色から黄緑へというように、すべてのレーンで設定を進めて行きます。
設定では、グーグルマップの航空写真などで、路面標示を確認しながら一致させてください。


5.まとめ
EditConnectionモードは、交差点挙動を現実に近づけるためのレーン走行を設定するモードです。
自動生成された接続を確認し、必要に応じて修正することで、シミュレーションが現実の交通ルールに沿うようになります。
6.次回予告
最後に、「右折レーンを設定したいけどレーン数が足らない!」と思われた方。
安心してください。次の投稿では 付加車線としての右折レーンの設定方法 をご紹介します。どうぞお楽しみに。