こんにちは。「SUMO利用ガイド」連載の第1回です。
SUMOとは?
SUMO(Simulation of Urban MObility) は、ドイツの交通研究機関 DLR(German Aerospace Center)が開発した オープンソースの交通シミュレーションソフトウェア です。
道路ネットワーク上を走る車やバス、歩行者の動きを再現し、交通渋滞や信号制御の効果を調べることができます。
日本語での情報はまだ少ない
SUMOは世界中で研究や都市計画に広く使われていますが、日本語での解説やマニュアルはまだ非常に少ない のが現状です。
そのため「興味はあるけれど難しそう」「英語のドキュメントばかりでハードルが高い」と感じている方も多いと思います。
この連載では、そうした方に向けて できるだけわかりやすい日本語で、一から丁寧にSUMOの使い方を解説 していきます。
初めての方でも安心して学べるよう、基礎から少しずつ進めていきましょう。
どんなことができるの?
SUMOを使うと、例えばこんなことが可能です。
- 道路ネットワークの再現
→ 実際の地図データをもとに道路をモデル化できます。 - 交通流のシミュレーション
→ 車両を一定数走らせて、どこで渋滞が起きるかを見ることができます。 - 信号制御や交通政策の検証
→ 信号の時間を変えたら渋滞は減る? バスレーンを作ったらどうなる? といった実験ができます。
なぜSUMOなの?
交通シミュレーションソフトは他にもありますが、SUMOには次のような特徴があります。
- 完全に無料で使える(オープンソース)
- 軽量で動作が速い
- 豊富な機能(車・バス・歩行者・信号機・交通需要など)
- 世界中で利用されていて情報が多い
誰に役立つの?
- 大学や研究機関で「交通工学」や「都市計画」を学ぶ人
- 自治体職員で「道路計画」や「信号制御」を検討する人
- 専門業者への解析委託が高いと感じる人
- 様々なケースを、自分でトライ&エラーで繰り返したい人
次回予告
SUMOの有効性が何となくわかっていただけたでしょうか?
日本ではまだまだ一般的ではありません。
この連載により、SUMOが日本でどんどん活用されることを期待します。
第2回では、SUMOを実際にインストールする方法 を紹介します。
まずは手元のパソコンで動かせるようにしてみましょう。